確定申告は派遣スタッフにどう関係があるの?これだけは知っておきたい基礎知識

確定申告は派遣スタッフにどう関係があるの?これだけは知っておきたい基礎知識

何となく「税金」に関する仕組みと理解しているけれど、そもそも何のために、「確定申告」するのかご存じですか?人によっては何万円も可処分所得が変わってくる確定申告について、自分にどのように関係するかしっかり把握しておきましょう!

確定申告って結局何をしているの?

確定申告は派遣スタッフにどう関係があるの?これだけは知っておきたい基礎知識_1

毎月の給与明細から引かれている所得税。実は、その税額は「だいたいこれくらいのはず」という概算で決められています。

そもそも所得税は、「一年分の給料(稼いだお金。額面)から、各種控除(税金として計算しない金額)を引いたもの」について計算するのですが、年の途中では正確な数字はもちろんわかりません。

そのため、給与所得者の場合は誰でもが適用される基礎控除や、見込みを立てやすい給与所得控除の分だけを計算した税額を「いったん」支払っています。その金額を確定させるために、各種控除の届け出を勤務先で代行してくれる「年末調整」を行いますが、一部、自分で行わなければならない届け出があります。それをするのが「確定申告」です。

必要な方が確定申告をしないことで、
・税金を払い過ぎてしまう
・払うべき税金を支払わず、脱税になってしまう
という2つの可能性があります。

確定申告が必要な派遣スタッフはこんな人

還付があるケース、納税をするケースでそれぞれパターンをご紹介します。

▼払い過ぎた税金が戻ってくる可能性がある人

・医療費控除、初年度の住宅ローン控除など、会社の年末調整ではできない控除がある
・6つ以上の自治体にふるさと納税をした
・その年に転職して、現在の派遣会社で派遣スタッフをしているが、前の職場での源泉徴収票と「給与所得者の扶養控除等申告書」を今の派遣会社に提出していない
・盗難や災害などで、財産に被害を受けた
・10月末までに派遣会社を辞めて、転職もしていない

▼納めていない税金がある可能性がある人

・前の会社を退職してから今の派遣会社に入社するまでの間に、20万円を超えるアルバイトをしていた
・110万円を超える贈与を受けた
・競馬で20万円以上の高額配当を得たなど、20万円以上の雑所得がある
・災害減免法によって、源泉徴収を猶予されていた

確定申告が不要な派遣スタッフはこんな人

確定申告は派遣スタッフにどう関係があるの?これだけは知っておきたい基礎知識_3

・一年間を通して、退職も転職もしていない。生命保険料控除の届け出などを会社で年末調整した。
・「競馬の配当」などの1年間の雑収入が20万円以下

年末調整だけですべての控除の届が終わる人は、確定申告の必要はありません。多くの場合、年末調整後の12月もしくは1月の給料日に、払い過ぎた税金が会社を通して還付されます。給与明細の「諸控除」の欄をチェックしましょう!

確定申告のスケジュールと申告方法

確定申告のスケジュール
所得税法によって「1年間の所得について、翌年の2月16日から3月15日までの間に確定申告すること」が定められています。なお、2018年度分の確定申告の受付は、2019年2月18日(月)~3月15日(金)までの1カ月間に行われました。このように、曜日の都合で若干前後することがあります。

確定申告の流れ
【確定申告書を作成する】
「確定申告書等作成コーナー」の入力画面を利用します。画面の案内に従って、個人情報や金額を入力していくと、税額も自動で計算された確定申告書等を作成できます。スマホ、タブレット、PCなど好きなものから入力が可能です。申告期間内であれば、相談員と一緒に作成できる税務署の作成コーナーも利用できます。

【期限内に確定申告書を送付する】
作成した申告書等は、次のいずれかの方法で送付します。

・e-Tax(電子申告)を利用して提出する
・印刷して郵送等で郵送して提出する
・住んでいるエリアを管轄する税務署に持参する

必ず期限内に提出しましょう!

確定申告に必要なもの

・源泉徴収票
※給与所得を得ていたすべて事業所のものを用意しましょう。ない場合は依頼します。
もしくは源泉徴収票不交付の届出書(倒産などで事業所がない場合など)
・マイナンバーカードのコピーもしくはマイナンバーカードの番号確認書類と本人確認書類のコピー
・扶養している親族のマイナンバー
・印鑑
・社会保険料(国民年金保険料)控除証明書、医療費の明細書、保険料控除に関する証明書など、控除に関する必要書類

確定申告を上手にこなして「払い過ぎの税金」を還付してもらおう!

税金、確定申告というと、とても難しいものというイメージを持ってしまいますよね。しかし、みなさんがきちんと対応できるように、確定申告の時期にはさまざまな相談にのってくれる相談会が税務署で開かれています。

場合によっては、数万円単位にもなる「納め過ぎ」の税金が発生することもあります。
しっかり確認して、正しい税額で納税しましょう!

なお、税金についての疑問は、スタッフサービスのホームページ「よくあるご質問-年末調整のよくあるご質問」にも詳しくご紹介していますので、そちらも併せてご覧ください!

※当コラムに掲載されている情報は2019年3月時点のものです。

ライター:沼田絵美
求人広告代理店で法人営業経験後、出産で退職。現在はフリーランスライター&キャリアコンサルタント&5店舗のサービス業経営者の妻、3足の草鞋を履いて仕事中の個人事業主。

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